たかまる動物病院 市川 崇院長にインタビュー
獣医師である前に「ひとりの飼い主」です!
院名の「たかまる」の由来を教えてください。
「たかまる」は昔飼っていた犬の名前なんです。
シベリアン・ハスキーで開院するほんの数か月前に亡くなってしまったんですが。
「たかまる」は、躾が出来ていなかったので、人に対しても犬に対してもコミュニケーションがとれなくて。。
良く噛まれていましたね(笑)
そうだったんですね。
そのわんちゃんへの特別な想いで?
たかまるに出来なかった躾は勿論、犬が人間社会でどうあるべきかなどを飼い主さんに向けて発信していきたいと思っています。
その想いで獣医さんを目指したんですか?
そうですね。
そんな想いも獣医になった動機の一つでもあります。
今では「たかまる先生」って呼ばれますけど、敢えて僕は否定しないようにしています(笑)
呼んじゃいそうです(笑)
いろんな教室を開かれていますね。
はい!開院当初から仔犬の躾のパピーパーティーに力をいれてます。
スタッフだけの手づくりですね(笑)
手作りはいいですね。
他にもありますか?
他に歯磨き教室とシャンプー教室をやっています。
特に歯の問題は犬には多いです。
意識が少し欠けている飼い主さんも大勢いらっしゃると思っています。
歯の病気は気が付きにくいんですか?
臭いがきつくなってから診察すると歯がボロボロになっていて、今から治療しても・・・っていうわんちゃんもいたりします。
たかまるもそうでしたが、口にさえ触らせてくれません。
攻撃性があるということもありますが口元を触るということは、それだけの上下関係・信頼関係がないと出来ないんです。
そうなると躾の問題になりますね。
そうなんです。
口をあけることを飼い主さんにすらさせない子は歯磨き云々という前に、「トレーニング」、「躾」「関係作り」が必要になります。
なるほど。
パピーパーティーの目的は何ですか?
パピーパーティーにしても根底にあるのはそこなんです。
子犬同士をただ遊ばせて社会性を付けるのではなく、将来起こりうる病気の話、お家で出来る最低限の爪切りや、お耳の掃除とか細かく説明したいというのが主旨でもあります。
新しいセミナーも考えていますか?
飼い主さん向けセミナーも実は立ち上げ構想なんですけどあります。
それもやはり病気のことですね。
例えば?
例えば「フィラリア」って病気の為に薬を飲んでいますけど、フャラリア症ってどんな病気なんだろう?
本当に薬を飲ませ続ける理由ってあるの?と何か疑問を持ちながら予防されている方はいると思うんです。
いますね、きっと。
どうしてそんな予防をしなければいけないのか?などの飼い主さんの不信感をなくしたいと思っています。
それと、犬種によって特有の病気もあるんです。
猫にもそれはあります。
猫特有の腎不全はいったいどういう病気なのか?
人間と同じで、やっぱり深く理解している方は少ないと思います。
そうですね。予備知識ですね。
それをよく知っておくことでこういう時には、「行かなきゃいけない」とか、行かないで「様子をみていい」のか判断基準を持っていただきたいと思っています。
とても有難いセミナーですね!
予防は最大の治療です。
気が付くのが遅くならないようにしてもらいたいです。
内容を知ってもらうことで、だからこそこういう治療が必要で、逆に治療しない場合とか、選択肢を知ってもらいたいんです。
そんな情報発信はホームページですか?
こだわりはありますか?
まずは動物病院に「興味」をもってもらいたいです。
意識しているのは獣医師である前に、私自身も同じ「ひとりの飼い主」であるということを発信するように心掛けています。
同じ目線ですね!
そうなんです。
楽しいことばかりじゃなく、悩みもあったり、病気にさせてしまったことなどもちろんありますから!
そこを知ってもらいたいと思っています。
先生は小さい時どんなお子さんでした?
生き物が大好きな子でしたね。
母親の実家は岩手なんですが、そこは畜産業をやっていて、小さい時はよく遊びに行っていました。
なので動物と触れ合う機会が多かったですね(笑)
暮らしていた東京でもですか?
私の暮らしていたところは東京の下町なので、近所の野良猫にご飯を与えたりして過ごしていました。
その時、動物を飼いたいけど飼えない環境だったのがより一層動物に携わる仕事がしたい!という気持ちを強くしたのかもしれませんね(笑)
開院しようと思ったきっかけは何ですか?
「開院しよう!」と思いに至った一番の出来事は、「ある先生」との出会いでした。
その先生は九州男児ですっごくおっかない院長でしたが、診察のスタイル、飼い主さんに対しての接し方とかうまさがすごく伝わってきて、「この人、相手のこと良く考えてやっているなぁ」と失礼ながら思っていましたね(笑)
当時の僕らのようなヒヨっこにいろいろとやらせてくれましたし。
信頼していたからなんでしょうね!
自分がその立場になってみると新人さんに任せるということが本当に難しいんです。
先生は手とり足とり教えてくれましたね。
その時のことがあったので開院する時にすごく心強かったし、何が起きても大丈夫だなと思っていました。
スタッフさんの自慢をお願いします!
スタッフは3名でキャリアは4,5年になります。
飼い主さんとわんちゃんねこちゃんをしっかりと把握して、とても頼りになるベテランスタッフですね(笑)
突然質問してもカルテも見ずにその子の性格、特徴を即答してくれるんです(笑)
頼もしいですね(笑)
わんちゃん、ねこちゃんを飼うにはどんな心構えが必要なんでしょうか?
わんちゃん、ねこちゃんを飼おうという段階で「勉強」が必要だと思います。
うちのホームページも「これから飼おう」という人にこそ見てもらいたいです。
事前に「自分に飼えるかどうか」の判断をしてもらう為、将来起こりうる病気のこと、それにかかるお金のことなどを知ってもらいたいです。
それで、飼うのやめようと思えばそれはそれでいいと思うんです。
そうですね。飼えるかどうかの判断基準は知りたいですね。
これから飼おうとしている方が勉強できる場をつくっていかなければいけないのかなと思います。
国を挙げて出来ることがあるなら他の先進国がやっているように、トレーニングの教室を増やしてやるとかですね。
プロがこれから飼おうという人に発信する場が必要だと思います。
事前のプロのアドバイスは必要ですね!
獣医になって一番嬉しかったことは何ですか?
開院したその日に、心臓病の愛犬を抱えて駆け込んできた飼い主さんがいたんです。
薬もまだ揃っていないし、酸素の機械もテストも済んでない状態でした。
そのわんちゃんは瀕死の状態で、治療の甲斐なくその日のうちに亡くなってしまって。
「初日からこんなかぁ~」とかなり落ち込んでいました。
落ち込みますね、それは!
きっとその時、飼い主さんに説明するのもたどたどしかったと思います。
息を引き取る前に飼い主さんに連絡して来てもらいました。
その時に「良い時に呼んでくれてありがとうございました」と飼い主さんに言っていただいたんです。
とても救われたような気がしました。
嬉しいですね!
その後もお付き合いはあるのですか?
それから1年後、その方は新しいわんちゃんを病院に連れて来てくれたんです。
本当に、嬉しかったですね(笑)
辛い経験を乗り越えて「またわんちゃんを飼ってくれた!」という思いでその時は本当に嬉しかったです(笑)
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2015月07月病院の情報
病院名 | たかまるどうぶつ病院 |
院長名 | 市川 崇院長 |
住所 | 〒246-0031 神奈川県横浜市瀬谷区瀬谷2-47-3 |
最寄り駅 | 相模原鉄道本線 瀬谷駅 徒歩13分 |
電話番号 | 045-300-3083 |
診療時間 | (月・水・木・金・土・日)9:00~12:00 15:00~19:00 (祝)9:00~12:00 |
休診日 | 火曜日、祝日午後 |
診療対象動物 | 犬・猫 |
その他 | 往診・送迎あり ※ご都合により来院が困難な方はご相談ください。 事前の電話予約が必要です。 ペットホテル、パピーパーティー 駐車場5台 |
ホームページ | http://www.takamaru-vet.com/ |
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