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LUNAペットクリニック潮見 岡野 祐士院長にインタビュー

治療はお互いの心の繋がりを築いてからです!

 

先生は小さい時どんなお子さんでした?

生き物を捕まえて飼うのが好きな子でしたね。
父親が魚釣りが好きだったので一緒に付いて行ったり。
父親は釣りはするけどそれを食べないんです。
釣ってきたヤマメ、オイカワ、ウグイなどを飼うんですよ。
物心ついた時には120センチの水槽にいろいろ泳いでいましたからねぇ。(笑)

 

LUNAペットクリニック 岡野祐士院長 1

 

 

捕まえるだけじゃないんですね。

それを飼っていましたね。
僕は釣りに飽きちゃうとカエルや虫捕りをして、それを持って帰ってきては飼っていたんです。
カナヘビも捕まえたことがあって、豚肉の細切れを餌であげていたら、ドンドン大きくなってギュっと腕を締め付けられるぐらいになっちゃったんで、怖くなって逃がしちゃいました・・(笑)

 

カナヘビの餌付けですか?
家の中は大変でしたね!

妹もヒヨコを買ってきて、大きくなったら凶暴になっちゃって。
本を読んだら鶏は「つつきの順位!」があるぐらいで、勝たないとボスになれないことを知りました。
僕の足に飛びついてガンガン蹴ってくるんです。

 

本まで買うって凄いですね。

負けじと僕もボコボコ蹴り返していたら、僕には一切襲い掛からなくなったんです(笑)
出前で来たお兄さんには襲い掛かって大変でした。
「もうこの家には出前は来ません!」とか言われちゃって・・

 

家中賑やかでしたね。
他にはどんな動物がいました?

そうですね。
犬猫が飼えない社宅だったので、小さい動物を飼っていました。
ペットショップに行っては、イモリ、水カマキリ、ヤゴ、亀とか買って育ててました。
いろいろ本を買って調べたりして探求心はありましたね。
それを増やして卵を生ませて増やすのが好きで。
イモリも飼っていて・・でも雄雌なんてわからないんですよ(笑)

 

区別なんてつきませんよね。

ある日突然、水草に卵がついていて、別の水槽に移したらオタマジャクシみたいのが生まれて、「子供生まれた~」って喜んでいました。

 

喜んでる先生が想像出来ます。
そのまま獣医を目指されたように思えますが!

元々バイオテクノロジーに行きたいと思っていたんです。
僕が大学行く時にやっとそれが世に出てきた頃だったので、「よし!これからはこれだ!最先端だ~」って感じで。
でもそこは落ちちゃって、受かったのが獣医学部だったんです。
実習とか勉強するうちに、「こういう仕事もあるんだ~ 面白いなぁ」と。
最初は研究職を目指していましたが顕微鏡を覗いていると、頭痛くなって向いてないのかなぁなんて(笑)

 

LUNAペットクリニック 岡野祐士院長 2

 

 

頭が痛くなって、臨床へ?(笑)

当時から人と話しするのが好きだったので、アルバイトもウェイターなどをしていました。
動物病院は、動物と、飼い主さんと触れ合う機会が多いから「これいいな!」と思って、そこで「臨床科の動物病院へいこう!」と、研究室に入ってから決めた感じですね。

 

先生はどんな診療スタイルですか?

飼い主さんと「信頼関係」を作った上で治療しないと成果は出ないと思っています。
なので長~い雑談したり、もちろん真剣に診察してますが(笑)
飼い主さんとコミュニケーションは楽しいですよ!

 

楽しくコミュニケーションをされているのが伝わってきます。

信頼関係あれば僕が「こんな検査したい」と言えば、「分かった先生!じゃあ、やって」となります。
だけど疑いの目で見られている時に「こういうのしたいんですけど」と言うと、「その検査はいらないからこれだけやって!」になるんですよね。

 

そうですね。

これは、うまく心が通じ合っていない。
もちろん、こちらの伝え方が悪いんですが。
初心で来た方がいきなり「他で治らないからすぐ手術して!」と言うことがあります。
そんな時こそいろいろなお話しをします!
まずは僕の長ったらしい話しを聞いてもらえれば僕のことをわかってくれると思っていますから(笑)

 

なるほど。
飼い主さんへの病院探しのアドバイスはありますか?

掛かり付けの病院をしっかり見つけて欲しいです。
専門的な知識が少なくても、目の前の子に対して真面目に取り組んで一生懸命勉強している人が名医なんじゃないかと思います。

 

見えない部分で一生懸命勉強してくれる先生って本当に信頼出来ますよね!

もちろん専門外なら専門のところを紹介してくれる先生もいいと思いますが、そういう親身になってくれる先生って大事じゃないかなと思っていて、世の中には、そういう先生はたくさんいらっしゃいますし、僕もそういう先生になりたいと思っています。

 

なるほど。

良いところ悪いところもありますが、今ネットですぐに調べられます。
それで次々といろんな病院へ行くと、それは希薄な関係になってしまう。
もちろん選択の自由ですが、腰を据えてじっくり安心出来る先生を見つけて欲しいですね。

 

今、ネットで簡単に探せますからね。

そうですね。
「他で治らないからそちらに行きたいんです!」って連絡来たりしますけど、僕はまず「その先生と話しましたか?」と聞きます。
そして、まずは「良くならない」ということを伝えましょうと。
薬貰っても治らないって言えばもしかしてその先生は、次に別の薬にしようと思っているかもしれませんから。

 

話して見ないとわからないですからね

そうなんです。
確かに獣医にも口が重い人もいるでしょうし、本当にソリがあわなければ勿論それはしょうがないとは思っています。
何も言わずにポイっと切っちゃうのではなく、まずその先生と話すことを勧めます。

 

初めて白衣を着た時のこと覚えていますか?

とにかく必死でしたね。
ただただ先輩たちの背中を見て勉強していました。
「採血して!」って言われてもすぐには中々出来ないんですが、僕は大学の時にねずみの静脈に針を刺して液体注入をやっていたので、変な自信はありましたね(笑)

 

ねずみの静脈ですか?
どれだけ小さいのか想像もつきませんね。

ただ院長が側にいて見られると入らないんですよ。
やっぱりメンタルな部分もあるんですね。
自分が院長になってみたら、これがまた見事に入るんですよ。
心に余裕があるんでしょうね。
うちの勤務医には「自分は神だと思え!」と言います。
その時僕はス~といなくなりますよ(笑)

 

見てられると入るものも入りませんよね!
病院の造りが可愛いですけどこだわりはありますか?

ありがとうございます。
看護士さん2人で6年ぐらい働いてくれていますが長く働いて欲しいし、ここでずっとやっていきたくなる病院作りには、心掛けているつもりです。
僕も仕事する以上、仕事場がつまらないと行くのも嫌になりますから。
なので病院もアットホームな造りにしています。

 

LUNAペットクリニック 岡野祐士院長 3

 

 

本当に温かい造りですね。

シックでクールだと怖いイメージがあるじゃないですか!
自分の子供が来ても怖くないだろうなと思えるように「保育園」のようにしたんです。(笑)

 

今、息抜きでされていることはありますか?

元々学生の時にテニスをガンガンやっていて今は毎週スクールに通ってます。
ちょっと急がしくて月に4回いけるかどうかですけど。
でもやっぱり、「ここですよ、病院です!」スタッフと会うことが息抜きになります。

 

病院ですか?

そうです。やっぱりここですね!
仕事の時はみんなきっちりやって、暇な時間帯でやることなかったら、みんなでワイワイ・ガヤガヤやろうって感じなんです(笑)
昼ごはんも一緒に食べるんですよ。
テレビを見ながら食べて芸能の話題になったり。
楽しくやっているのを見るのもするのも好きでなんです。
頂きものをした時も、わざとみんなにあげないでジャンケン大会をするんです。
これがまた楽しいんです!(笑)

 

開業されてから一番印象に残っていることはありますか?

カルテNO1の方のことですね。
元々、前の病院での患者さんで、うさぎを治療しに来られたんですが、1羽十数万する珍しいうさぎを2、3羽飼っていて、薬のことも良く知っている薬剤師の方でした。

 

十数万ですか?

そうです(笑)
その当時、うざぎの文献と日本語の本にはなかったんです。
もう何を初めていいのかもわからなくて・・
診るに診れない感じでした。

 

手探りだったんですね。

その方はうざぎに精通していたので、ブリーダーさん向けのような本も持っていました。
そして僕に「この本貸すから勉強してうさぎの先生になってよ!」って言うんです。
その人が本を貸してくれたのがうさぎで僕が有名になったきっかけなのかなと思います。
未だに年賀状のやり取りもしています(笑)

 

動物との付き合い方で先生のお考えを教えて下さい。

ただ単に可愛い、「お人形さんを買う感覚」で飼ってしまう。
だから飼えなくなったから捨てよう!になる。
「今度猫が飼えないところに引っ越すから誰か貰ってもらえませんか?」
というようなことを聞くとやっぱり信じられないですね。

 

そうですよね。

なぜ飼えるところに引っ越さないのか?
「家族」と思っていないからそういう言い方になるんじゃないかって。
それに共存していくためには、可愛い可愛いだけじゃなく、人間と一緒で悪いことしたら怒ることも必要なのかなと思います。

 

同じ家族として見るなら必要なことですよね。

勤務医の時に実際あった話なのですが、おじいちゃんおばあちゃんが、飼われていた柴犬が隣の子供を噛んじゃったんです。
それが原因でその犬は結局保健所に連れていかれることになったんですが、連れて行かれる時のわんちゃんが気が狂ったようになって・・・
本当に見ていられないほど可哀相でした。

 

まさか「自分の犬がっ!」って思っていたんでしょうね。

親も気を付けておかなければいけなかったと思うのですが、そもそも躾をしておけばそれは回避出来たんです。
その子の問題というより飼い主さんの問題なんです!

 

治療する際に心掛けていることはありますか?

飼い主さんが病気になって来て一生懸命治療して良くなった時に、先生のところにきて良かったって言われるよりも、助けられなくて亡くなっちゃった時に、「この子、先生のことが大好きだったから!先生がやってダメだったらしょうがない」と言われる医者になりたいと思っているし、勤務医の先生にもいつも言っています。

 

「信頼関係」がないとですね!

そうなんです。
そう言われれば、本当に心から繋がっていると思うんです。
凄い腕の持ち主で著名な先生になって欲しいとは思ってはないです。

 

なるほど。

そういう先生はたくさんいるし僕らは何かあった時に、すぐにパッと入ってこれるような町医者なのでそこで求められるのはやっぱり「信頼関係」なのかなと思います。
医者としてずっと持っていなきゃいけない気持ちというかモラルというか。
僕はそうしたいと思っているし、ここを巣立っていった勤務医の先生達にも、そういうお医者さんになってもらいたいです。

 

具体的にはどんな獣医さんですか?

「人間性のある獣医さん」だったら間違いないかと思っています。
動物の病気を治すだけではなく、飼い主さんの気持ちもコントロールしてあげる。
不安で不安でしょうがない気持ちを少しでも和らげてあげたいですね。

 

飼い主さんは不安の塊ですからね。

もちろん治療の結果が良くなれば不安は解消されますが、話すことで気持ちを少しでも良くしてあげられる。
ある意味、飼い主さんも一緒に治療しているのかなと思っています。
「心と心が繋がった診療」をしたいといつもそう思っています(笑)

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2015月07月病院の情報

病院名 LUNAペットクリニック潮見
院長名 岡野 祐士院長
住所 〒135-0052 東京都江東区潮見2-6-1 潮見駅前プラザ一番街
最寄り駅 JR京葉線 潮見駅 西口 徒歩1分
電話番号 03-5632-6566
診療時間 9:30~11:00  16:00~18:00
休診日 なし 年中無休
診療対象動物 犬・猫・うさぎ・フェレット・ハムスター
その他 駐車場あり 2台
ホームページ http://luna-pet.com/
SNS http://ameblo.jp/lunapet-blog/entry-11654916548.html