犬猫を飼う前に読むサイト 一般社団法人RENSA

どの子が特別ということではなく、全ての子が特別です！

突然ですが、先生！ 院内がピッカピッカですね！

ありがとうございます。
昨年の12月に開業したてですから(笑)

そうですか。
開業するまで何年勤務医として働いていたんですか？

12年ですね。
大学を卒業してそのまますぐ墨田区の亀戸動物病院に就職して、そこで育てていただきましたね。

初めての就職先はかなり影響がありますよね、技術以外のことも。

そうですね。
特に印象にあるのは、亀戸動物病院の山田院長は、病院と関係のある方とはどなたでも、「イーブン」で付き合っていたということです。
動物、飼い主様は勿論、業者さんなど病院にかかわる人みんなです。
絶対に誰が上とか下とかで見ないんです！

そうでしたね。
本当にその通りの素敵な先生でした！

考え方もそうですけど私生活に関しても色々影響を受けました。
「獣医を頑張るぐらい趣味や遊びも頑張らなきゃいけない！バランスよくしなさい！」という教えでしたので、 色んなこと教えてもらって色んなところに連れてってもらいました(笑)
毎年冬になるとスタッフみんなでスキーにも連れて行っていだだきましたし。

小さい時から獣医になりたかったんですか？

そうですね。
比較的早く、中学から「獣医になる」って言ってましたね。
小学校の卒業文集には「動物や自然にかかわる仕事をしたい！」って書いてました。
家の事情で動物は飼えなかったんですが、通っていた幼稚園が珍しくて(笑)

何が珍しかったんですか？

動物園のような幼稚園だったんです。
犬猫は勿論、アヒルにガチョウ、鹿もいましたから(笑)

鹿ですか？？　普通いませんよね。
本当に動物園ですね(笑)

変わってますよね。
一ヵ月に一回は山登りがあったりで自然や動物が当たり前に近くにいましたから。
その時の経験は大きく影響していると思います(笑)

病院全体が落ち着いたテイストですね！

そうですね。
私が落ち着いた感じが好きなのもありますし、「安心感」を持っていただける雰囲気作りは大事だと考えてます。
飼い主様も安心して動物も怖がらずに最後帰る時には、「やっぱりここに来て良かった」って思っていただきたいですから(笑)

院内もガラス張りで丸見えなんですね。

私もそうですが、中が全く見えない病院に初めて入る時は緊張しますよね！
外から見えていれば入り易いですし、少しでも安心してご相談いただければと思っています。

手術室も診察室から見えますよ！

そうです！
見えるようにしています。
手術する時には当然「どんなところで手術するのかなぁ」って思うはずなんです。
口でいろいろ説明するより、 実際に手術する場所をお見せ出来れば安心感は違うと思うんです。
それで「この病院なら大丈夫だ」と思っていただければ！
私たちとしても見られているという良い意味での緊張感があります。
そういう状況であれば、常に病院内を管理しなければいけないという意識にもなります。
見られているからやるわけじゃないですけど、意識はより高くなりますよね！

休日に楽しんでることはなんですか？
ご趣味とか？

まだ開業したばかりなんで・・中々出来ておりませんが。
大学時代から「ローラーホッケー」をやっています。
子供が生まれたのをきっかけに今は現役から一線を引いて、運営をサポートする側にいます。

「ローラーホッケー」ってあまり聞かないスポーツですね！

スペインとか、南米、ヨーロッパとかで盛んなんですが、日本ではあまり有名ではないですね。
大学で初めてこのスポーツと出会い、全国で10校ぐらいしかなかったんですが学生日本一になりまして、そのまま社会人クラブに入りました。
そのクラブで全日本優勝も経験し、今は運営のお手伝いをしています。

一緒に働いているスタッフさんはどんな方ですか？

非常に明るい人で助かっています(笑)
元々はトリマーでしたが、自分の愛犬が病気になったときに、動物病院に助けてもらったと感じてくれて、 今度は看護師として働きたいとうちに応募して来てくれたんです。
病院勤務は初めてですが先日、動物看護師統一認定機構の認定動物看護師に合格しました。
勿論、動物も好きで、飼い主様とのコミュニケーションも上手ですので本当に助かっています！

素晴らしい動機ですし最高のスタッフさんですね(笑)

はい！
よい動物病院に優れた設備や技術があるのは当たり前だと思いますが、飼い主様はそこだけを見て、病院の良し悪しを判断されるわけではないと思います。

専門なことはあまり分からないですからね。

むしろ、コミュニケーションのところで、受付の時、診察の時、これが一番大切なんです。
これからも、チーム診療でやっていきたいのでスタッフのチームワークは大事にしたいですね(笑)

今までで一番思い出に残っている子はいますか？

積み重ねが全て私の財産になっていますし、そういう意味では、どの子が特別ということはありませんね。
「全てが特別」という言い方も出来るかもしれません。
飼い主様も同じ方はいませんし、動物も同じということは絶対ありませんから。
「病気」というものは同じとしても、それに至るまでの背景は全て違います。
この仕事は飼い主様と動物に教えていただくことのほうが多いですよね！

座右の銘はありますか？

「継続は力なり」です！
開業するまでも12年ですから。　
私のようにそこまで長くやる人は少ないかもしれません。
しかし続けることで見えてくるものもあると思っています。

そうですね。

もちろんその間も漫然と過ごしていた訳ではないんですよ。
当初は3,4年ぐらいで一般診療を習得して開業するという予定もありました。
でも4年目が終わって、山田院長に今までなかった「 副院長にならないか！」とそこでチャンスを頂けたんです。
それでまた3,4年ぐらいやりました。
副院長の仕事が形になってきて院長のお役に立てたかなぁと、思っていた時に今度は内視鏡に出会いまして(笑)

節目節目でチャンスがありましたね！

それでまた内視鏡で3,4年やって、学会発表も出来るぐらいになりました。
そろそろそれでは・・という時に今度は腹腔鏡を用意していただいて。
最後の2,3年で腹腔鏡の診療に取り組んでトータルで12年間働かせていただきました！
12年！長いようですが、内容は濃かったと思いますし、獣医師としてコツコツと成長してきた感じですね。

コツコツですね！

本当そうです。
患者さんをご紹介くださった先生方にアドバイスをいただいたり、診させていただいた所見を積み上げていって、学会で発表したり。
そういう経験を積み重ねて今があるので、やっぱり「継続は力なり」の言葉に繋がりますね！(笑)

—————————————————-
犬猫を飼う前に！　
保護犬、保護猫を家族に迎えるという選択肢を！