梅島動物病院 勝山義夫院長にインタビュー
動物も一緒にいて楽しいと思えば、お利口になるんです!
相当獣医を目指したきっかけはなんですか?
小さい時から動物が好きだったんです。
ネズミ取りにかかったネズミを処分出来なくて飼って
それが親に見つかって怒られたりして(笑)
犬も飼っていましたね。
小学生の時は学校の飼育係もやっていました。
相当動物好きだったんですね!
そうですね。
でも高校の時は大工さんになろうと思っていたんです!
大工さんからどうしたら獣医さんに?
当時好きだった子がいて(笑) その子が京都大学に入ったんです。
それで大工を諦めて一生懸命勉強して京都大学を受けたんです。
でもまぁ、見事に落ちて一浪したんですけどねぇ。
勢いがすごいですね!
そんな時に、「獣医科があるなぁ」という感じで
鹿児島の大学に入りました。
今、獣医科は難しいですが当時はそんなに難しくなかったんです。
動機が不純ですね(笑)
それでまず小動物へ進んだのですか?
普通、小動物を目指す先生は内科とか
外科とか臨床系の教室にいくんです。
私は目的がなかったので、公衆衛生学の教室へ行ったんです。
公衆衛生学ですか?
そうです。
そこは保健所とか公務員になる人が多かったですね。
卒業したら公務員には比較的簡単になれる時代でしたし。
その時の先生に「勝山君!京都府庁に頼んでおいたから」って言われて。
大学の勉強もしないでボーっとしていた感じでしたから、「まぁわかりました~」と自分でも京都府庁に行くもんだと思っていましたし、みんなにもそう言っていたんです。
先生のお人柄が伝わってきます(笑)
年が明けて、教授に「勝山君!願書出さないと受からないんだよ!」って言われて。
願書を出してなかったのでもちろん就職は出来きず・・
内科の研究生として大学に残ったんです(笑)
面白すぎです先生!
その時にある外科の先生が面倒を見てくれて
栃木に知り合いがいるから「3か月ぐらいバイトでも行ってこい!」って。
そこに行きましたが結局3年間いました。
自分の人生を振り返ると行き当たりばったりって感じですね(笑)
3ヵ月が3年ですか・・
開業するならここがいいと場所は決めていましたか?
原宿でやりたいなぁとか考えていましたね。
東京には憧れがありましたから。
それから東京の病院で2年働かせてもらって、栃木と合わせて5年働きましたけどお金は貯まらなかったですね(笑)
それから足立区で開業ですか?
そうですね。
栃木の先生と東京の先生にお金を借りて、足立区の梅島の3丁目に10坪ぐらいの場所で1人で始めました。
初め機材は何もなく、先輩先生が使わないものを貰ってやっていました。
手術も麻酔器もなく注射麻酔でやっていましたから(笑)
最初の患者さんは覚えていますか?
一番最初に手術したのが中型のシェルティの帝王切開でしたね。
赤ちゃんが中々出てこれなくて大変でした。
スタッフがいなかったので飼い主さんに手伝ってもらったりして。
飼い主さんがスタッフ代わりでしたね!
そうでした(笑)
「自分がお腹を開けて赤ちゃんを出すから
飼い主さんは出てきたらこすってあげてくださいね!」
なんてやっていましたね。
地域密着の獣医さんって感じですね。
今も待合室がいっぱいでしたけど。
実は今より開院した当時のほうが患者さんが多かったんです。
病院の前の道とその道を挟んで向こう側にも並んでいましたから。
わんちゃん、ねこちゃんを抱っこして(笑)
道挟んではすごいですね!
当時、処方食で皮膚病が治った子がいたんです。
「これ合うんじゃない!」っという感じで良く使っていたこともあって、その結果処方食を日本で2番目に多く売っている病院になっていました。
お昼御飯も食べれなかったですね。
診察が夜の10時、11時に終わって、それから手術が3、4件。
睡眠時間2、3時間でずっと仕事していましたから。
そうですかぁ。凄い仕事量でしたね。
仕事量は凄かったんですが小さい病院でしたので、その分、みんな一緒にいれて他の先生の手術を見ることが出来て勉強になるんですよ。
今、他の先生の手術が見たいって言っても分業になっているので、中々見ることも出来ないんです。
良い面と悪い面がありますよね。
こちらは若い先生が多いですね?
うちの一番の強みです!
若い先生には力があります。
私は今までの経験ですぐ判断してしまう時がありますが、 うちの若い先生達は熱意、情熱、それに体力があるから、夜通しつきっきりで診てくれたりして本当に助けられています。
スタッフの女の子も本当に一生懸命働いてくれています。
夜通しですか!
診察以外の、うんちの片づけや、シャンプー、ご飯あげたり
乳飲み子にミルクあげたり、私より全然上手にやってくれています。
病院の8割がそんな仕事ですから本当に動物好きな子しか残りませんし、うちのスタッフは本当にみんな自慢ですよ!
尊敬しています。
頼りになるスタッフさんですね!
本当に頼りになります。
それにうちはスタッフそれぞれの個性を重視していますから、マニュアルがないんです。
性格はまちまちですし例えそれを無理に取り繕ろっても本質は変わらないと思っていますから。
スタッフさんも楽しそうですね!!
今後の展望はありますか?
再来年に、再生医療研究所をつくろうかと思っています。
脊髄が悪くて歩けない犬とか、腎不全の腎臓が再生してくれれば嬉しいですし。
もうちょっと、画期的な治療がないかなぁと。
だた確立しているものではないので、研究所なんです。
診察する上で心掛けていることはありますか?
取り立てて変わったことはしていません。
ただ見落としのないようにしています。
下痢しているっていっても目とか耳とか他の部分も気を付けて見ています。
開業してここを出た先生とのお付き合いはありますか?
もちろん未だに付き合いはあります。
開業する時、普通は病院の近くでやらないでね!って風潮があるようですが、「うちは近くでやっていいよ~」って言っています(笑)
少しの間、旅行でいないからうちの患者さん頼むね!ってお願いしたり前に一緒に働いていた外科の得意な先生が、今も手伝いに来てくれたりしてますよ。
私があんまり出来ないから頼むことが多いんです(笑)
自分にないもの持っている人を見ると年上、年下関係なく尊敬しますね。
気持ちの良いお付き合いですね。
動物とうまく付き合っていく為に良いアドバイスはありますか?
動物と人間がお互いに楽しくないといけないんです。
結婚生活と同じだと思うんです。
合わないのに暮らしていてはだめなんですよ。
だから失敗して捨てる人がいるんです。
お互いに楽しくないとダメですよね。
そうです。
こんなに吠えるなら初めから飼わなかったとか、猫でも可愛い可愛いと言いながら爪とぐから嫌だとか。
動物もその飼い主さんと一緒に居て「楽しいなぁ」と思えばお利口になるんです。
そうですよね。
犬は群れで生活する動物だから
家に誰かリーダーがいなければやっぱり不安で吠えるわけですよ。
問題行動起こす原因は飼い主さん側に問題があります。
「可愛いだけ」で飼うということは絶対にやめなければいけないんです!!
そうですよね、絶対にやめなければいけませんよね。
ありがとうございます。最後に先生の座右の銘を教えてください!
昔、テレビのCMで言っていたんですが
「非合理を超えてこそ真の価値は生まれる!」が、かっこよくて(笑)
あとは小学校の時に好きだった巨人の星のあるワンシーンで、坂本龍馬が言っていた言葉がまたかっこいいなぁって!
最初の病院があまりにも忙しかったんで、その時一緒に働いていた先生方にその一言をよく言っていましたね。
何と??
「死ぬ時は前のめりで!」なんて(笑)
(笑)(笑)
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犬猫を飼う前に!
保護犬、保護猫を家族に迎えるという選択肢を!
2015月07月病院の情報
病院名 | 梅島動物病院 |
院長名 | 勝山義夫 院長 |
住所 | 〒121-0813 東京都足立区竹の塚2-1-10 |
最寄り駅 | 東武伊勢崎線〔日比谷線直通〕竹ノ塚駅 東口下車 徒歩12分 |
電話番号 | 03-5851-7677 |
診療時間 | 午前9:00~13:00 午後16:00~19:00 |
休診日 | 日曜日・祝日 |
診療対象動物 | 犬・猫・鳥・うさぎ・その他小動物 |
その他 | 駐車場あり 7台 |
ホームページ | http://www.umejima-ah.com/ |